会社の歴史と飛躍のきっかけ
自社製品の「ミクロデックス」は、上下動なしに割出精度±5秒を実現した超精密自動割出盤(インデックステーブル)で、1984年には第8回発明大賞で考案功労賞を受賞しました。開発から約40年経った今でもマシニングセンタや専用機に搭載され、各業界の生産現場で利用されています。
平原精機工業の歴史は現在も主要クライアントであるヤンマー様から旋盤とフライスの製造・加工を受託することから始まりました。事業が大きく躍進したのは関係会社であるダイトク(旧:第一特殊歯車)が歯車の加工に着手した時。そこから基幹部品や専用機などにも領域を広げました。平原鉄工所という社名を平原精機工業にしたのもそのタイミングですね。
経営する上で心がけていることは?
「お客様に愛され社会に貢献する」を念頭に経営をしています。現在は100人以上の従業員を抱える規模になりましたが、会社経営は10人前後で大阪市北区中津の土地から始めた時のような家族的な雰囲気は変わっていません。
本社事務所はワンフロアで部署間の仕切りもないですし、社員一人一人の顔がわかります。普段は私も同じフロアで仕事をしているので、社員とは趣味や何気ないプライベートな話をよくしますね。
代表が自負する会社の強みとは?
当社の強みは機械加工に必要な各工程を集約して受注できることだと自負しています。
設計から、加工、組立まで、一部の熱処理を除く全てに対応が可能で、必要な素材も自社で調達できる、クライアントにとっては非常に便利な存在だと思います。
また、70年の歴史で大手企業と長年取引があるのも、これから入社される皆さんには安心できる要素ではないでしょうか。クライアントはヤンマー様をはじめ、カヤバ様、クボタ様など、世界的にも有名な企業が多く、それぞれ永年取引の表彰も受けています。
大手企業は現在、コストダウン、BCP(事業継続計画)、SDGs、カーボンニュートラルなど、モノづくり以外での課題を多く抱えており、協力会社は各課題に対応する必要があります。
当社では工場の敷地面積やエンジニアの数を確保し、お取引を続けて頂ける体制を構築しています。今後も必要に応じて、工場の移転や増床、将来を担う人材採用を中途・新卒問わず継続して行っていきます。
社員採用の狙いとは?
新卒採用においては、自社の強みを理解した上で、お客様への提案と受注ができる技術営業を採用・育成するためです。
現在の機械加工のニーズは多様化しており、汎用品ではなく、クライアント毎の課題に対して解決していく力が求められます。設計の仕方も、今までのやり方を踏襲する杓子定規ではなく、痒いところに手が届く、そんな技術と知識が必要になっているので、クライアントのニーズや課題を解決に導ける、そんな人材を育てたい。さらに技術だけではなく、「平原さんの社員さんなら大丈夫」だと言われる、人間力も育みたいと考えています。
中途採用であればこれまでの経験やスキルと当社の技術力を吸収し、シナジーを生み出して欲しいですし、平原精機工業が未来永劫、お客様に選ばれる組織作りを行って欲しいです。
新入社員に伝えていること
私が平原精機工業に入る前のキャリアは異分野での営業職です。今ではもうこの分野でのキャリアの方が長くなりましたけどね(笑)。
その中でわかったことがあります。それは「機械加工」という領域は一見難しく聞こえますが、原理原則があり、実は理解しやすいということ。理路整然と設計をしていけば、完成することが多い分野なんですよ。頭の中での理解が難しくても、紙に書いてみると整理され閃きやすいです。新しく入社した方にはよくこの話をしています。機械加工の分野に興味のある方はぜひチャレンジして欲しいです。
求職者へのメッセージ
中途も新卒も含めて前向きで協調性のある人、豊かな人生を送りたいと思う人に会いたい。学生時代はもちろん、社会人になっても、色々と嫌なことや苦手なこと、乗り越えなければならない壁が出てきます。そこを乗り越えず、避けてばかりいては、ずっと壁が立ちはだかったまま。成長のきっかけになる一部だと思って向き合ってほしいです。
また、学生の皆さんに伝えたいことは、就職活動中に色々な会社をじっくり見て欲しいということです。会社が学生を色々な面から見て選考するように、学生の皆さんも会社を様々な角度や視点でチェックできる唯一の機会ですからね。一番譲れないポイントは何か、それだけは初めからわかっているはずなのでブレずに活動を続けて欲しいですね。